2022年10月、これから何に投資すればいいのか?

これからの投資戦略を考えました。

自分は8月のジャクソンホール会合の後、米株を全部売り、さらにドルキャッシュの円転も進めました。9月はほぼノートレでした。

その結果、円キャッシュリッチ状態になっています。

暴落相場から上手く逃げられたのはいいのですが、ここからどうしたらいいのでしょう?

円を抱えて投資を始める初心者と同じ立場です。

ドル円レートと投資タイミングに要注意

有名な米株投資家ユーチューバー「じっちゃま」「PANさん」「ともさん」いずれも米国在住なので為替のことにはあまり触れません。とにかく米株が上がればハッピー。ドルで生活していますから。

でも、多くの日本人投資家は日本円で生活しています。なのでドル円レートには敏感にならざるをえません。

9月には財務省が24年ぶりに過去最大の円買い介入を実施しました。それでもまだ円安は続くという意見も多いのですが、これ以上のドル高はやはり難しい。潮目が変わることを意識せざるを得ません。

つまり、これからはドル安・円高になることも視野に入れる必要があるということです。

以下はドル円とSP500の5年チャートです。

SP500はコロナショック前の水準まで下げましたがドルは高値144-145のレンジに留まったままです。

今後はドルもコロナ前の水準110円程度まで25%ほど下がることを想定しておきたいと考えています。

米株が反転してもドル安で相殺されれば元も子もありません。このぐらいの下げを想定しておけば右往左往しないで済むでしょう。

年間1万ドルの配当金のある人にとっては、元本が毀損するうえ日本で使えるキャッシュフローが145万円から110万円に減ることを意味します。そうした事態を視野に入れておきたいものです。

バフェット太郎さんの「バカでも稼げる「米国株」高配当投資」や三菱サラリーマンさんの「FIRE」をお手本にして米株の配当金で暮らすことを考えていた人には暗雲が忍び寄ってくることになります。

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今後の米株買いは円高のタイミングで

そろそろ米株は底値が近いという意見もあります。しかし底値をつけたとしても高いドルを買ったうえで米株に投じるのは賢明とは言えません。

円高と米株安が同時に起きている状況が米株参入の好機となります。コロナショック直後の状態です。

そんなタイミングがまた来るかどうかはわかりません。いずれにしろ、円から投資を始める人はドル円レートを見極めて米株に参入する必要があります。

自分はとりあえず今持っているドルキャッシュの分だけは米株反転のタイミングで再度米株に投じます。このドルキャッシュはこれまでの米株売買益や配当金が原資なので円簿価は意識していません。

日本株は?

それなら為替リスクのない日本株を買うのがいいのでしょうか?

円高が進んだ時の日本経済を考えてみます。円高は日本の輸出産業に不利だと言われています。

ですから日本株にシフトするにしても、円高メリットのある銘柄や為替変動の影響を受けにくい銘柄に投資することを考えます。

もっとも食料・資源価格はウクライナ戦争の影響で高騰したので、円高に転じても日本企業の輸入物価がどこまで抑えられる不安は残ります。

とはいえ今円安のコスト増でダメージを受けている銘柄を物色するのは良いかもしれません。

それから、このところ急落しているリート(特に物流系)にも注目しておきたいと思います。下げすぎに観えるからです。

REIT指数急落、3カ月ぶり安値 金利上昇で海外勢が売り

ホテルやオフィスなどで運用する不動産投資信託(REIT)が急落している。総合的な値動きを示す東証REIT指数は15日、前日比3%安の1880.93と3カ月ぶりの安値を付けた。世界的な金利の急上昇を受け、海外勢を中心にリスク資産であるREITを手放す動きが強まった。

日経新聞

特に物流施設関連など利回りが低いREITは、割高感が意識され売り圧力となっている。CREロジスティクスファンド投資法人は前日比3%安、三菱地所物流リート投資法人が前日比2%安となった。みずほ証券の大畠陽介氏は「新型コロナウイルス禍に物流施設への需要の高まりから割高な水準まで買われた。現在の金利上昇局面は、売られやすい地合いだ」と指摘する。

日経新聞

金利次第では定期預金

円高が進んでいる状況では日米金利差が縮小し、日本の金利も上昇していることが想定されます。黒田総裁が退任し、アベノミクスが否定され、日本でも金融が引き締められているかもしれません。

長い間低金利に慣れ切ったので、定期預金などの金利は眼中にありませんでしたが、今後は預金金利の動向にも目配せしていこうと思います。

米ドルの預金金利はすでに魅力的な水準に達しています(住信SBIでは、年4%のキャンペーン金利を導入しています)

日本でも昔はこんなことがありました。

ワイドフィーバー(1990年) 個人、高利回りに殺到

利回り年9.606%。預けたお金が5年後の満期には約1.5倍に……。超低金利の今では考えられない高利回りの金融商品を買おうと、個人が金融機関の店頭に殺到したことがあった。1990年の「ワイドフィーバー」だ。お目当ては「ワイド」。興銀などが発行していた5年物利付金融債の利息を半年複利で運用し、満期日に元金と利息をいっしょに受け取る商品だ。バブル末期からの日銀の利上げを受け、5年利金債の利率は90年10月に8%をつけた。この利息を複利運用するワイドの利回りは9%をゆうに超え、「安全、高利回り」の評判は瞬く間に広がった。

日本経済新聞 2013年5月12日

結論

  • 円からの米株投資はドル円レートを睨みながら慎重に
  • 日本株に投資する際は、円高トレンドへの転換を視野に入れる。投機マネーの逃げで下げすぎている銘柄、リートを物色する。
  • 高金利の預金、債券を投資対象として検討する

日本人にとって夢のように恵まれていた投資環境(米株高とドル高が同時進行)は賞味期限切れが近づいています。

それでもまだ、米株とドル高で行けると考えるなら、短期勝負になるでしょう。

トレンドフォローしていれば簡単に儲かる投資対象は見当たらくなりました。「休むも相場」というタイミングなのかもしれません。相場から少し距離をおいて秋の行楽シーズンを楽しむのもご一興かと。

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