知的人生設計って何?

2002年発行の「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 知的人生設計入門」はそれまでの人生指南・投資指南の類の本とは一線を画する衝撃的なものでした。経済合理的に人生設計することの重要性とその手法に気づかせてくれました。今でもおすすめ。

こちらは、当時購入した旧版の画像。売れっ子漫画家だった小林よしのり氏が帯を書いています。

乱暴に要約すると、こんな内容です。

  • ローンで家を買うのは、借金して株式に投資するのと同じこと(賃貸が合理的)
  • 民間の生命保険・医療保険は無駄
  • 社会制度(税制・福祉等々)を理解して、経済合理的に生きるべし
  • 自由を担保するのは、お金

「金融リテラシー」が普及したので、今では当然と感じるかもしれません。当時は斬新な視点でした。

今では「情弱」とののしられることが、当時はむしろ立派なこと。フルローンで家を買う。内容の良くわからない保険に付き合いで加入する。こういうことが「大企業サラリーマンの面目を施す」行いでした。

昨今、「お金系」ユーチューバー花盛りですが、その主張のほとんどはこの本の延長にあります。発行当時と今が違うのは、ネットの興隆により個人の投資環境が飛躍的に進化したこと。「お得な生活」の手段が多様化、高度化したことです。

自分が銀行に就職した80年代、「市場での資金運用業務」は花形職種でした。時事通信・共同通信の流すFAXやロイターの情報端末などに触れていると「一般人」より早く特別な情報に接している優越感がありました。今では大学生でもアメリカ大統領の英語のTwitterを読んでいます。投資可能な金融商品も拡大しました、80年代には米国株を買う日本人など、まずいませんでしたが、今では英語の決算発表を聞いてすぐに米国株の取引をしている個人が沢山います。

金融機関で「資金運用業務」に「登用されるチャンス」を待ちながら不本意な仕事で滅私奉公しているより、さっさとネット証券で投資を開始する方が早いです。

インサイダー取引ができなくなった金融機関には特段の優位性はなくなりました。「金融のプロ」よりはるかに成功している「素人」が山のようにいます。

今でも「昭和の価値観」を継承している若手サラリーマン、いるんじゃないでしょうか。この本を読んでみると良いでしょう。

こちらの記事は、この本に影響されて賃貸生活をしてきた結果をまとめたものです。

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