2022年は辛い相場
米株3指数の一年チャート
3指数とも2021年6月~7月の水準まで下げてきました。
テスラ
2021年も好調だった相場の花形テスラ。こちらもイーロンマスクの株式売却あたりから乱高下。業績は悪くないのでガチホ組も多いと思いますが、$700も視野に入ってきました。
あの時、利食っておけば、損切しておけばと振り返っている方多いですよね。
損得の非対称性と投資家の行動
行動経済学の知見で、人は得よりも損を重く感じることがわかっています。50万円儲かったときの嬉しさより。50万円損した時のダメージの方が3倍大きく感じます。いま損している人は、これまでの上昇相場で儲けた喜びに比較し、より大きな痛みを感じているはずです。そんなとき、どんな投資行動に出やすいか、典型例はわかっています。
ヒトの脳は「損すること」をものすごく嫌うようにできている。そしてこのことが、資産運用の判断を歪める大きな原因になる。「損得の非対称性」から投資家の典型的な行動が説明できる。
①ちょっとでも損すると慌てて売ってしまう。
②損失が大きくなると逆に売れなくなって、塩漬けにする。
③さらに損が膨らむと、一発逆転を狙ってハイリスクな取引を好むようになる。
私たちはどんなときも主観的には合理的な判断をしている。でもこれは単なる後付けの理屈でその時々で心理的にもっとも楽な行動を選んでいるだけなのだ。
「臆病者のための億万長者入門」 橘玲
これ、思い当たる人いますよね。2022年2月現在では②~③の状況の方多いのでは。
では、どんな行動に出れば良いのか。相場は一寸先は闇。正解はありません。
しかし、この3つのステップのどこかで踏ん切りをつけないと下げ相場につかまって破滅していくリスクがあります。平時の冷静な時に決めておいた損切りのラインを必ず守るのが有効です。
プロにもロスカットルールがありますから。
ここでもう一冊のお勧め本。「マネーの公理」からこの局面で参考になると思われるセリフの引用です。
常に早すぎるほど早く利食え
船が沈み始めたら祈るな、飛び込め(小さな損失は人生の現実として甘んじて受けよ)
根を下ろしてはいけない。それは動きを遅らせる(忠誠心やノスタルジーといった感情のせいで下落相場に捕まってはいけない。)
誰であれ未来がわかるという人を、たとえわずかでも信じてはいけない
「マネーの公理」 マックス・ギュンター著
予測について
すべての預言者は、時々正しいし、時々間違っている。どちらかというと後者の方が多い。
成功する投機家は、おそらく起こるであろうことについて行動したりせず、その代わり、起こったことに反応する。現時点で実際に起こりつつあること、目の当たりにすることができる出来事にすぐ反応する。
マネーの公理 マックスギュンター著
コメント