転職するハイスペックな部下たち

ここ数年、立派な学歴にTOEIC高得点といったハイスペック層の部下がずいぶんと転職します。彼ら彼女らに共通するのは、入社時から自分の社会人としての歩み方についてある程度筋書きを持っていると感じることです。

仕事の出来が悪いとか、周囲に溶け込めないとか、そういうことは全くなく、むしろ体育会系ソルジャーのように従順で、仕事にも真面目に取り組み、周囲とも仲良く、飲み会の幹事やら組合行事も厭わない。そんなナイスガイが、人事異動をへて、二つ目の部署にいくと、1年程度過ごしたところで辞めるのです。

会社の仕組みもビジネスモデルも将来の見通しも、だいたいわかった。ということで次のステージに移動するという感じです。入社時から一社目は踏み台という割り切りを持っていたと感じます。

昭和の就職と違って、SNSやら人材会社のサイト情報等を通じて、会社の内情・処遇・社風については驚くほど実態を知って入社してきているのです。しかし、まったくそんなそぶりも見せず、「うぶ」に振る舞い、上司を掌で転がす能力を持っているのです。

新入社員に、どの部署を希望してたの?と聞くと、一様に「リテール営業です」と答えます。そして本当にそうなんだという風にみえるのです。有望組ほど、こう答えます。

全く素晴らしいと思います、自己啓発にも熱心で社会人としての人生戦略を自分でしっかり持って実践しているのです。

コロナ禍で転職も難しくなっただろうと思っていましたが、このタイプにはさして影響ありません。また、一人辞めるそうです。

中高年は「若手の育成に熱心な自分」に自己陶酔している場合ではありません。

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