令和2年の受験結果
昨年令和2年11月に行政書士試験を受験し、134点(合格点180点以上)で不合格になりました。当方、受験時56歳。得点の構成はこうです。
法令 90点/244点
一般知識 44点/56点
合計 134点/300点
合格体験記はよく見かけますが、不合格体験記とリベンジ作戦も今年受験する方の参考になるかもしれないと考え記事にしました。
56歳にもなって、今さら何で試験なんか受けてんの?と自分でも思うのですが、実はこういう「勉強好きオジサン」が大手企業にはけっこういます。あまり出世していないタイプです。他人がやっていたら「やめとけ、ゴルフの練習した方がずっといい」と言いそうですが。
自分は法学部卒。宅建は20代のころ取得。仕事でも法令関係にかかわることもあります。なので、ちょっと勉強すればいけるんじゃね。というノリです。退職後に「無職の年金暮らし」というのは格好悪い「行政書士」って職業欄に書けるかなーと考えました。肩書を気にする情けないサラリーマン根性が抜けていないってことですよね。
7月に勉強を開始、ほぼ4か月の準備期間でした。
使った教材は
次の通りです。振り返ると無計画でした。
当初、頻出の問題をこなせば短期合格できるのでは、という甘い考えで選んだ肢別過去問に着手。選んだのは「合格革命」シリーズです。
これは、ユーチューブで「行政書士独学応援」動画をアップされている佐藤先生が推奨されていたので、その影響を受けたものです。ちなみに、佐藤先生は人柄が良さそうで惹かれました。行政書士と無関係の本業のお話などがむしろ興味深かったです。
しかし、問題だけやってごまかせるほど甘い試験では無いことに気づき、基本書を読むことに方針変更。
民法・行政法が出題の中心ということなので、両科目をざっと読みました。まー、憲法は常識の範囲で対応できるだろう。商法は殆どでないから、「はしょって」しまう。こんな感じでした。
そのうえで、改めて問題にチャレンジ。しかし勉強を進めているうちに今度は「やはり条文を読む必要がある」ということに気づき。「ケータイ6法」を追加購入。さらに、問題を解いていると、「判例」の知識も必要であることに気づきます。行政書士試験用の判例集も販売されていますが、まーこれは参照が必要な都度ネットで判例を検索して読めばいいと考え、テキストは買いませんでした。あとから考えるとこれも非効率でした。処理速度の遅いパソコンでの判例探しにイライラ。
更に、ある程度勉強が進むと今度は「暗記事項」がコンパクトにまとまっている教材があれば便利と考えこちらを購入しました。
あれこれ、やっているうちに受験日が迫ってきます。本番に準じた模擬試験に目を通しておこう、と考えてこちらを購入しました。
うーん。択一は3分で1問解くスピードじゃないと全部終わらん。これはちょっときつい。
ということで、行き当たりばったりのお勉強法、戦力の逐次投入。
いつのまにやら本番に突入。でも結構頑張った。うまくいけば合格できる。と甘い考えを持ち続けていましたが、
結果は不合格。哀しい。
いい年して俺は何をやっているんだ。残り少ない人生、他にやるべきことがあるだろー。自己採点後に無性に腹が立ち、書き込みやマーカーで汚れた愛着のあった教材を「キッパリ」捨てました。もう二度と受験しないと誓って。
でも、ケータイ6法と本番の問題、合否通知だけは手元に残っています。
その後は一転ブログに取り組みました。それが今お読みいただいている「丸の内銀行員 昭和課長の得する生活」です。。。。
今年も暑い夏がやってきました。「去年の今頃勉強していたなー。あれは無駄だったなー。」けど、まだ覚えているなー。いやいや、やめとけ。もう一回受けたら受かるかなー。バカかお前は、そんなことやって何になる。高齢受験者の記録更新か?自問自答しています。
そこで、もし今年再受験するならどの教材を使うのがいいのだろう?と考えてみました。(上述の本も悪いわけではありません。初めから基本的な知識の習得から直前答練にいたるプロセスで必要な教材を吟味し、計画的に消化すれば相応の成果が得られるのだと思います。)
もう一度チャレンジするなら、この教材
敗因は、やはり基礎知識。まず民法と行政法の基本を押さえる。そのために何がいいのか。ここが肝要と思いいろいろ調べてみました。その結果「行政書士試験専用テキスト」より、こちらがいいと思いました。とても読みやすく、法的な考え方、全体感がすーっとはいってきます。
そのうえで、知識を定着させるための問題集は
ユーキャン資格本アプリ『行政書士 一問一答 2021年版』がおすすめです。お試し版をインストールできますから、使ってみると良いでしょう。
紙の本もありますが、サラリーマンが隙間時間に勉強するにはアプリの方がずっと効率的です。できなかった問題を繰り返すための機能や知識確認のための赤シートも使える等、機能が充実しています。
それから、憲法は常識で行けると思いましたが行政書士試験で論点になりやすいところを認識しておく意味で、この本をさっと読んでおくといいと思いました。判例もこの本に出てくるものを認識しておけばいいような。
商法までやるのは負担なので、やはり、「はしょって」いいと思います。余力があればこちらに目を通すのがいいかと。
一般知識は、これまでの人生の蓄積でいけるでしょう。
自分には、昨年もがいた残滓がある前提ですが、これだけやれば、合格しそうな気がしています。何事も自分に適した戦略を立てることが大事。それと、「行政書士本コーナー」の本を使うことを前提にするより、広い意味での法律学習者に定評のある本を使う方が、結局早道という気がしました。また、問題練習では、最新のIT技術を利用するのが有効だと思います。知識を確り定着させれば、本番形式の問題にこだわる必要は無いと思いました。
「合格革命の肢別」はむしろ頭が混乱します。シンプルな一問一答で積み重ねるのが自分には合っていたと振り返っています。例えば「法定地上権の成否を問う、例外的事例、判例をしらないと答えられない」。こんな問題が合格革命の肢に何問も出てきます。ここを消化するだけで数日を要したりするのですが、基本を理解して定着させれば過度に詳しくなくとも、本番で合格点に辿り着くことが可能と観ました。
不合格の人間が偉そうに語る資格は無いと思いますが、教材を改めて吟味するとこういう結論になりました。参考にしていただける人もいるのではないかと思います。
結び
ということで、再受験したら合格するのではと思いつつ「人生を無駄に費やすな、受験の経験を生かした記事をブログに載せて満足すればいいじゃないか。」と自分に言い聞かせてこの記事を書きました。
自分の場合、一定の時間内に問題を解き切る集中力や瞬発力がそうとう衰えていることを自覚せざるを得ません。時間をかけてゆっくり解けばできるものも、試験時間中に解ききれない。頻尿で途中トイレに行きたくなる。年齢相応の問題が出てきます。
やはり、なんでも若いうちにやらんとダメです。
法律の本を読んでいると眠くなりますが、ブログ作りをやっていると眠さも忘れて作業してしまいます。やりたいと思うことをやった方がよかろう。そう思いました。なので未練は断ち切り、マイペースでできるブログの収益化に専念することにしました。
それから、行政書士受験の副産物もありました。判例のパソコン検索のスピードを効率化するために古いパソコンのHDDをSSDに換装することにし、自分でやってみました。これも楽しいかったです。
それから勉強に集中しやすいようにスタンディングデスクを購入しました。これもその後のパソコン仕事に役立っています。
それらをネタに書いた記事がこちらです。スタンディングデスクは勿論行政書士試験の勉強にも役に立ちます。
もろもろ参考にしていただければ幸いです。
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