千葉ニュータウンとは
「千葉ニュータウン」は千葉県北総部に広がる大規模ニュータウン。1969年に計画人口14万3千人で事業が開始され、現在の人口は約10万5千人。長らく「失敗したニュータウン」と言われていました。
1980年代、土地バブルの最中に30代の若手サラリーマンにも手が届く価格でマンション購入が可能ということで住宅を買った人が多かったエリアです。バブル崩壊により大きな含み損を抱えて後悔したサラリーマンが多かったものです。
唯一の鉄道路線である「北総線」の運賃は日本一高いと言われていました。開発が予定通りに進まず居住人口も想定ほど増えなかったことなどが理由でした。
しかし最近状況が変わって復活してきたという噂を聞き、興味がわいたので行ってみました。
北総線の値下げ
値下げしたのは2022年10月1日。初乗りは210円が190円になりました。沿線では印西市を中心に企業誘致や大規模商業施設の出店が進み、若い世代が移り住むなどして人口が増え、2010年には、成田空港につながる成田スカイアクセス線も開業。こうした中で利用者が増加し、値下げに踏み切ったのです。最も大きく値下げされたのが通学定期で平均で64.7%もの大幅な値下げとなりました。
ニュータウン中央駅から日本橋まで53分、1,089円。成田空港まで23分、828円。羽田空港までは特急で1時間12分、1,434円です。
Googleが進出
グーグルは、2024年までに日本で1000億円の投資を行う方針で日本では初めて千葉県印西市にデータセンターを開設する計画です。
この地域は地盤が強固で成田・羽田へのアクセスが良いことからデータセンターの適地だそうで、IT企業の進出が続いています。グッドマンビジネスパークという施設が代表的です。IT業界では海外でも「INZAI」という言葉が有名になりつつあるそうです。
商業施設も充実してきた
当初から進出していたイオンモールに加えコストコ・ニトリ・カインズ・ドンキ等々の大規模な施設ができています。
道路網の整備状況?
東京から車で行ってみると千葉北部は自動車道が未整備で不便です。千葉湾岸と比較すると後進地域という印象はぬぐえません。
京葉道を出た後に北上する一般道が混雑することが多いです。
千葉県ではニュータウンを東西に横切る「千葉北道路」の整備を推進しています。この道路ができると格段に便利になると思いますが、完成はまだまだ先です。
北千葉道路は、外環道と成田空港を最短で結ぶ計画延長約43kmの幹線道路であり、沿線地域の慢性的な交通混雑の課題を解決するとともに、首都圏の国際競争力の強化はもとより、災害時における緊急輸送路としても機能する本県のみならず、我が国にとって大変重要な道路です。
道路網の整備とIT企業の集積が一段と進み人口も増えれば将来的には更に魅力的なエリアになる可能性を秘めていると思いますが、少子高齢化・人口減が進む日本で期待通りの発展が本当に実現するのか予断を許しません。
不動産物件
自分がこのエリアに住むとすれば会社を退職した後の想定です。なので、電車はあまり使わないでしょう。自分で運転できる間は車を利用する生活になると見込んでいます。国内旅行・海外旅行に便利な空港の利用しやすさが魅力です。
マンションは保有しても維持管理の問題に関わるのが厄介なので、戸建てを選択します。逆にマンションはセキュリティーに優れているので、賃貸で住むのはありです。このエリアの賃料は安いですから。
現地を散策してみたところ、千葉ニュータウン中央駅から徒歩20分以内で商業施設に近い場所であれば車なしで歩いて生活することも可能なようでした。またそうした立地に戸建てエリアがあり、都内に比べるとリーズナブルな価格で広めの物件購入が可能です。終の棲家の候補地になると感じました。
トヨタホームが建売の分譲をしていたので眺めてきました。バブル崩壊当時を知る自分には今の相場は高すぎと感じましたが、それでも良質で広めの物件が買いやすいという印象でした。
駅からの距離が20分を超えると中古物件の価格は格段に下がります。例えば、こんなの。
隠居用にはよさそうですが、駅から25分となると、やはり利便性が劣ります。もっと駅近でいい中古物が出るか、今後も注視したいエリアでした。
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