ゴルフを初めてやったのは新入社員のころ、会社の先輩に誘われて練習場に行った1980年代のことです。見様見真似でスイングしてみました。それなりに当たります。
「そのぐらい打てればコースに行けるよ」なんて言われ「そんなものか、意外に簡単だな」と思いながら練習を続けていると、むしろだんだん当たらなくなってきました。飛ばなくなってきました。
そこで、先輩のアドバイスが始まります。
- グリップはしっかり握る
- 頭を動かさない
- ボールをしっかり見る
- まっすぐ引く
- 左に壁がある
- 背筋を伸ばす
- 野球のスイングとゴルフのスイングは違う
言われたとおりにスイングを直していくと、ますます当たらなくなりました。皆さんも初心者のころに聞いたことのある「セリフ」ではないでしょうか?今振り返ると、これらのアドバイスには体が硬くなって窮屈なスイングをしてしまう原因がぎっしり詰まっています。
特に自分に悪影響を与えた言葉は「頭を動かさない、ボールを確り見る」でした。素直に言われたとおりにしました。アドレスしたところで頭を固定。真上から垂直にボールを見つめ、視線をみじんも動かさないようにしてスイングしました。
これで何年やり続けたことか。初めの刷り込みは怖いものです。
いま自分がアドバイスするなら、「体幹を軸に、スイングに従って「顔は」左右に動いて構わない。ボールを凝視しつづける必要は無い」「ボールは下目使いで見て頭は下げない」
こんな感じです。とはいえ、伝えたいことを「言葉」にすると相手がどう受け止めるか、正確に伝わるか、難しい面があります。
また、野球のスイングとゴルフのスイングにはむしろ類似性があります。野球のバットは腕だけで振るのではなく、体幹を軸に上半身全体で振ります。腰は左右に流れないように足も踏ん張ります。
ゴルフのスイングでも、手打ちにならないようにし、スレー(横揺れ)を避けるのが鉄則。ゴルフスイングで大事なことは、そのまま野球のスイングに通じるものがあるという方が適切だと感じます。
グリップも最近は柔らかく握るのが良いというのが定説になりました。
なかなか上達しないと思っている人は、これまで刷り込まれた「言葉」を一旦ゼロクリアして自然な動きを取り戻すことからやり直してみたらいかがでしょうか。自分の固定観念、先入観を一旦取り払ってみると、意外に上達できるかもしれません。
自分がこうしたことに気づくきっかけになったのは板橋繁さんの本でした。もう、みなさんご存知ですかね。
こちらの記事も参考にどうぞ。
コメント