グーグルマップのおかげで、世界中いたるところの不動産物件の外観が確認できます。
今回は、かつて自分が住んだことのある2つの「物件」が今どうなっているか見てみました。
1件目は23区内某所の「木造モルタルアパート」、学生だった40年前に住んでいた風呂無し、トイレ付の1K。
木造住宅密集地で日当たり通風が悪く当時もオンボロでした。畳にキノコが生えてきそうで2度と住みたくないと思っていました。
なんと、その物件がホームズに載っていたのです。築53年、家賃5万7千円。
自分が住んでいた当時は3万9千円でした。
外壁を塗りなおし、内装はフローリングとクロス張りにしてありました。ユニットバスも取り付けたようです。
一見綺麗ですが、元はあの陰気で汚いアパート。断熱材は入っていないと思うので、夏は暑く冬は寒いままでしょう。
とっくに取り壊されていると想像していましたが、見た目だけは綺麗にして長らえていました。
自分が住んでいた当時は近所に銭湯があったのですが、今はありません。さすがに風呂無しでは借りる人がいないご時世なので、無理やりユニットバスを取り付けたのでしょう。
2件目はロンドンのセントジョーンズウッドロードにあるフラット(アパート)です。
約30年前に単身で住んでいました。初めての海外勤務の時です。
きっと昔のまま残っているだろうと想像していましたが、残っていました。自分が住んでいたのは左側の棟。ストリートビューで見ると外壁工事中のようです。
1ベッドルームの部屋が不動産屋のサイトに賃貸で出ていました。家具付きで一週間の家賃が400ポンド(約58,668円 @146.67円)。内装や家具は新しくなっていますが、間取りは往時のまま。1ベッドルームといってもリビングもそれなりです。
リージェントパークの近くです。日本でいえば神宮外苑近隣といった感じですから家賃は意外に安いと思います。アラブ系の金持ちとかがオーナーだったりします。
短期間貸してもらえるようであればホテル滞在より割安です。勝手知ったる場所なので引退後の短期滞在で利用したいと思いました。
欧米では地震がほとんど無いので、建物は長寿命と言われています。特にロンドンには古い物件が多く、建て替えられることは稀と言われています。
長寿命と言われていたロンドンの物件がリフォームして長らえているのは納得なのですが、減価償却期間が33年とされている日本の木造住宅が築53年を超えてなお収益物件として稼働しているのには驚きました。
土地の固定資産税は住宅用地の特例で大幅に減額されますから、日本の地主にとっては安普請の建物に誰か住まわせておくのが土地保有コストの低減に有効なのでしょう。
では、また明日。
コメント