2022年1月は米国のインフレ進行とFRBの金融引き締め観測で暴落相場の様相を帯びてきました。メンタルをやられている人でてきていますよね。
今回は、メンタル管理についての記事です。
鬱は心の風邪?
厚生労働省は2014年に労働安全衛生法を改正し、職場でのストレスチェック制度を導入しています。職場で変なアンケートに答えて、「これが何になるの?」と思った人いますよね。上司にストレスの原因が相場だと言って相談するわけにもいきません。
厚生労働省は以前から、メンタルヘルスヘルス対策として各種の施策を講じてきました。自分も勤務先の管理職研修で「メンタルヘルス」について講義を受けたことがあります。
講師が「鬱は心の風邪」、「ちょっと不調を感じたら気軽に心療内科等専門医を受診するように。」
医師の診察を受けることを奨励していました。会社の医務室に精神科の専門医が週に数回派遣されており、不調が感じられる部下には受診するよう積極的に勧めろとのことでした。
しかし、医師の処方する薬を服用して良くなったという人より、だんだん悪くなっていくひとばかりというのが率直な印象でした。
脳を鍛えるには運動しかない
そんな時に出合ったのがこの本です。
メンタルの不調は「心」の病というより脳内物質のバランスが崩れることにより生じる「脳」の病気です。
精神科医の処方する抗うつ剤や精神安定剤は、脳内物質の量をコントロールし正常化しようとするものが殆ど。鬱はセロトニン不足が原因とか聞いたことありますよね。
しかし、薬の服用では必ずしも良い効果が得られず、副作用に苦しむ人も多いようです。
この本では、「運動」に薬以上の効果があることを実例を交えて解説しています。副作用の無い「運動」が精神の健康を保つのに良いし、専門医の処方薬に勝るというのです。
この本を読んで以来、自分もメンタルにダメージを受けたと感じたときは意識的にジョギングしたり体に程よい負荷がかかる運動をするようになりました。効果があると実感しています。
2022年は難しい相場が予想されますから、SNSで「おはギャー」と叫んでストレスを発散するより、意識的に「運動」を利用することをお勧めします。「運動」は抗うつ薬、安定剤だと思ってください。
機能快
もう一冊紹介したいのがこちらの本、保守派の論客だった上智大学名誉教授渡部昇一氏の著書です。
渡部教授はこの本のなかで「機能快」という概念を紹介しています。
人間の子供は、二本足で歩く能力を先天的に備えている。だから歩けるようになることは、子供にとって快感そのものになる。よちよち歩きする子供は、「歩かなければならない」という義務感でやるのでもなんでもなく、それが快感だからである。これが機能快である。
自分の持っている体の機能を十全に働かせることで得られる快感が人間の生きがいに繋がるという考え方です。
生きがいを見失ったように感じている大人にとっても、まず「何が自分に鋭い喜びを与えるか」を内省することからはじめるべきであろう。そこに忘れがちな鍵がある。
相場のストレス発散とはちょっと趣旨の違う話ですが、心地よいと感じる運動を生活に取り入れることは「人間らしい生きがい」にも通じますし、各種のストレスから心身を回復させ、新たな挑戦に挑む勇気を与えてくれます。
暴落のショックで息をひそめているより、さっさと損切って朝日を浴びながら走り出す方がいいというのが自分の経験則です。
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